先週の気になった自動車関連ニュース(10月4週目)

この記事は、先週あった自動車関連ニュースの中から、僕が独断と偏見でチョイスしたものに、一言添えてご紹介しているものです。
もし文中に、不快な表現がありましたらすみません。

電子車検証への記録代行、整備事業者は様子見 2023年1月のオンライン申請スタートで申請数増加に期待


国が行う「電子車検証」への記録などを代行できる「特定記録等事務」について、国土交通省は、申請受け付けを始めた5月から9月末までの累計で申請件数が157件あったことを明らかにしました。
このうち整備事業者は115件。
全体の整備事業場数(約9万件)と比べると低い割合ですが、12月末までは申請方法が紙ベースに限られていることや、実質的な記録等事務代行業務が制度開始の1年後のため、様子見の整備事業者も多いと見られています。

⇒「記録等事務委託制度」とは、電子車検証への記録や検査標章の交付などの事務を整備事業者などが行える制度です。

国土交通省HPより

車検の継続に関する事務が、運輸支局などを通じることなく、整備業者さんだけで完結できるので非常にありがたい制度。
ただ、現状はまだ紙ベースの車検証なので、実際に利用するのはどんなに早くても2024年~になる感じです。
業者の方々も直前にならないと、なかなか動き出しませんもんね。
でも逆に、2024年間近の今頃は、駆け込み申請の整備業者さんで受付がパンク状態になることも予想されますので、余裕のある今のうちにぜひ準備・申請しておきましょう!

EU、内燃機関を搭載する新車の販売 2035年に禁止で基本合意


欧州連合(EU)理事会と欧州議会は、内燃機関を搭載する乗用車と小型商用車の欧州域内での新車販売を2035年から禁止することで基本合意したと発表しました。
昨年7月に欧州委員会から法案を受けた後、EU理事会、欧州議会はそれぞれ法案を支持する意向を示していましたが、今回の合意により内燃機関の廃止に向けた動きが具体化することになります。

⇒キャー!ヨーロッパは取り組みが早い!
なんたって法案で禁止にしちゃうんですからね。
具体的には、「35年までに乗用車と小型商用車から排出する二酸化炭素(CO2)の排出量をゼロにする」とのことで、おそらくハイブリッドもアウトなのかなと思います。
ちなみに、日本の自動車メーカーの21年の欧州新車販売台数(乗用車)は101万台。
トヨタ、日産系が強いですが、今後どのような方針でヨーロッパ市場をハンドリングしていくのか、そこも見ものです!

トヨタ、EV戦略見直し検討 クラウンなど開発一時停止=関係者


トヨタ自動車が電気自動車(EV)事業を巡り、戦略の修正を検討していることが分かりました。
基本設計のプラットフォーム(車台)も見直しの対象に含めており、2030年までにEV30車種をそろえるとしていた従来の計画の一部は既にいったん止めています。
想定以上の速度でEV市場が拡大し、専業の米テスラがすでに黒字化を達成する中、より競争力のある車両を開発する必要があると判断したようです。

⇒最後はロイター通信の速報から。
ここは少し思うところや別で聞いた部分があるので、書かせてください。

そもそも、EVの車体設計と従来型エンジンの車体設計は結構違います
EVのバッテリーは車の中でも最も重量があるため、重心を安定させるために置くべき位置が結構限られているんです。
テスラは、初めからEV用で車体開発・デザインをしていましたので、バッテリーのおくべき場所もデザインされて効率的です。
なんと、バッテリーの外側のガードを強固なものにして、車の下腹部にむき出しの状態で搭載しています。

対して、今回トヨタが戦略的に取り組んでいたのは、従来型の車体に一部改良を加えた形のEV車体デザイン
現行の生産ラインでもマッチするように、従来型の「TENGA」という車体デザインを「e-TENGA」という改良型にして対応しようとしていました。
しかし、この「e-TENGA」は改良型だけあって、どうしても部品点数が多くなります。
そして、それを組み立てる工数もかかり、つまりコストが膨れ上がることになるんです。

一方、テスラの方は「ギガプレス」と呼ばれるプレス機で車体の大枠を一気に作り上げる。
その結果、部品も工数も大幅に削減し、低コストで大量生産が可能です。
EVに特化しているからこそできる技ですね。

噂では、テスラのEV1台当たりの利益は30%にもなるそうです。
一方、トヨタをはじめ、既存の車体の改良でEV開発をしている企業の利益は+-0~数%
ここで、さすがにトヨタも「ちょっとまて。EVが普及していったら、これ勝ち目無くない?」となったとしても不思議ではありません。
これが、今回のトヨタ戦略見直しの背景だと、僕は考えています。

トヨタは現在、EV用で改めて車体設計から見直す検討に入っているようです。
車体設計には莫大なコストがかかる上、デザインに2~3年、実用化にこぎつけるのに早くても4~5年はかかりますので、当初目標に掲げていた2030年に間に合うかがどうかが微妙になってきていますね。
トップのかじ取り一つで、会社に与えるインパクトが大きくなるということを改めて感じました。
でも、ここで方針を変えることができるのも、また強さですね。
今後のトヨタに期待したいと思います!

というところで、今週はここまでです。
ちょっと長くなってすみません。
来週もお楽しみにー。

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