先週の気になった自動車関連ニュース(5月4週目)
バッテリー劣化を短時間で診断 診断ビジネスに相次ぎ参入
電気自動車(EV)の本格的な普及を前に、既販車の駆動用バッテリーの性能を短時間で診断、予測する技術を実用化しようとする動きが活発になっています。
数年後の車両価値によって支払い額が変わる残価型ローンやリースなどといった金融商品の利用が新車販売市場で増える中、EVの適正な流通には、車両原価の大きな割合を占めるバッテリーの残存性能を正確に確認できる仕組みが欠かせません。
車載式故障診断装置(OBD)や充電口から収集した限られたデータを使い、いかにして瞬時にバッテリーの状態を把握するのか。
バッテリーのメーカーや検査会社、中古車流通関連企業などが相次いでバッテリー診断ビジネスに乗り出そうとしています。
⇒バッテリーの価格は、EV価格の約1/3を占めます。
中古市場で、EVが敬遠されている大きな理由の1つに、このバッテリーの劣化具合が分かりにくいということがあるんですよね。
「中古で買ったはいいけど、全然充電が持たなくて走れない」みたいな、はずれを引いたら、嫌ですからね。
今各メーカーが開発している診断機では、約5分程度で『新車時の何%くらいのバッテリー性能か』が分かるようになるそうです。
EVの普及は、もう後戻りできない段階にまで来ています。
このEVバッテリー診断機は、近い将来、中古車販売には欠かせないアイテムになってくることでしょう。
診断機の製品性能や価格含め、今のうちから要チェックかもしれません。
国交省、自動車整備士資格制度の見直しを決定 新試験は2027年以降に実施
国土交通省が見直しを進めてきた自動車整備士資格制度と養成課程の実施スケジュールが決定しました。
新たな自動車整備士資格制度は2027年1月1日に施行されます。
電動化や自動運転など自動車技術の高度化に対応した自動車整備士の育成と確保が狙いとなっています。
⇒以前にもご紹介しましたが、正式に改正が公布されたのであたらめてご紹介します。
また、主だった変更点を列挙してみます。
<主な変更点>
・「ガソリン」や「ジーゼル」など細かく分類されている資格の種類を、1、2、3級に集約
(大型1級、小型1級なども共通の1級に)
・学校で電気、電子の各学科を卒業した人は、3級整備士の受験に必要な実務経験年数を通常の1年から、6カ月に短縮
・知識だけでなく、技能レベルも各級ごとのレベルを求める
・1級と2級は、電子制御装置に係る知識などを有することが求められる
・1級、2級、3級の自動車整備士は二輪車の知識も必要
・一級自動車整備士資格の学科試験における口述試験を廃止
シンプルな体系にし、間口を広げることで、整備士になりやすい環境を作る一方、整備士1人1人が行える業務領域を増やして、人手不足にも対応しようという意図が見えます。
電子化対応という部分では、実際の現場で取り扱うことが難しくなっている部分も増えてきているため、早急な対応が必要となっていますが、メーカーのブラックボックス化により手が付けられないという現実もあるため、国はメーカーへの働き掛けもバランスよく行ってほしいものです。
パイオニア、後方のあおり運転を検知するドライブレコーダー「VREC-DZ800DC」6月発売
パイオニアは、あおり運転検知機能などを搭載した前後2カメラ型ドライブレコーダー「VREC―DZ800DC」を6月に発売すると発表しました。
後方からのあおり運転を検知し、ドライバーに通知するシステムを搭載。
新開発の画像認識技術によるアルゴリズムを用いて、検知精度を高めたとのことです。
前方車両の急ブレーキや割り込みを検知すると、イベント録画を開始。
また、駐車中に衝撃を検知して記録する「駐車監視機能」も採用し、当て逃げなどに対応する。
価格はオープン。
⇒ドライブレコーダーはナビと同じく、だんだん必須のアイテムとなってきました。
ただ、どこのメーカーもやや横並び感があり、値段以外の決め手があまりないのが実情ではないでしょうか。
そんな中、『あおり運転対策』を明確に打ち出したこういうコンセプト商品は、他と差別化できて、販売もしやすそうな気がします。
なぜドラレコを付けたいのか?
→万が一の時の為。具体的にどんな時か?
→①事故の時②あおられた時
みたいな分解をしてみると、この商品はなかなかハマっていて、いい感じに思います。
個人的には、事故を起こした時に、相手が悪い時には録画していて、自分が悪い時には録画が切れるようなドラレコが欲しいです!
以上、今週の気になったニュースでした!
来週もお届けいたしますので、また読んで頂けたら嬉しいです!