【あなたの組織は大丈夫?】組織を機能不全にするマニュアル

社員

社長、コレ面白いですよ。
第2次世界大戦中、アメリカのスパイが実際に活用していたマニュアルなんですって。

社長

ほう、どれどれ。
う・・・む・・。

組織が機能不全に陥るマニュアルなんて、とても恐ろしいですよね。
どんな内容なのか、興味ありませんか?

今回、なぜこのテーマを取り上げたかというと、このマニュアルの内容が、多くの中小企業の現場で日々行われていることに通じるものがあると感じたからです。

ですの今回は、その内容をご紹介しつつ、自社を考えるひとつのきっかけにして頂ければと思います。

組織を機能不全にするマニュアル(サボタージュ・マニュアル)とは?

第2次世界大戦中、アメリカのCIA(諜報員)は、敵国にスパイを潜入させて、組織が機能しなくなるよう工作活動を行っていました。
その中でも、「サボタージュ・マニュアル」と呼ばれる極秘マニュアルには、組織を機能不全に追い込むためにはどのように行動するべきかという内容が詳細に記載されています。
つまり、敵組織を潰す為に送り込まれた人の指南書的存在です。

組織を潰すという、その行動内容とはいったい、どんなものだったのでしょうか。

組織を機能不全に陥れる具体的な行動とは?

敵国に潜り込んだスパイたちは、各組織に入り込み、『サボタージュ・マニュアル』に従って行動し、組織を機能不全に導きます。
その具体的な行動は以下のような内容でした。

サボタージュ・マニュアルの行動内容

  • 何をするにも「指揮命令系統」を主張する。迅速に行動するための意思決定のショートカットは認めない。
  • 会議では長いスピーチを頻繁に行う。主張のポイントを説明するのに、個人的な経験や逸話を豊富に盛り込む。
  • 会議では全ての項目を提示する。調査と検討を追求する。
  • 細かな言葉遣いや議題が伝達された方法など、本筋に関係のないことを問題にし議論する。
  • 関係のない話題を頻繁に持ち出す。
  • 前回会議で決まった問題を持ち出し、議論を蒸し返す。
  • 早急な決断を避けるよう、他の人々に理性的になるよう求め、警告する。

なんか・・・、どこかで見聞きしたような内容が含まれていると思いませんか?
これが『組織を機能不全にする』ための方法ということらしいです。

このマニュアルは続きがあります。
その置かれた立場によって、さらに具体的な行動指針があります。

管理職で潜入できた場合

管理職の立場では、どのような行動が組織を機能不全にするのでしょうか。

管理職の場合

・重要な仕事がたくさんあるときに限って、会議を行う
・会議の議事録や通信文は、些細な言葉づかい語尾までチェックして訂正させること
・すべての規則を厳格に適用し、何事にも承認が要るようにする
・課題を与えるときは、つねに重要でない仕事から先に割り当てる。重要な仕事は能率の悪い部下に割り当てるように心がける
・重要ではない仕事に完璧さを要求する。ささいな点でも修正するように突き返す
・非生産的な部下が心地よいようにする。出来の悪い部下に不当な昇進を与える
・許認可、指示、確認などあらゆる手続きを複雑化する。一人で決められる事でも3人の承認が必要なように取りはからう

どうでしょうか。
管理者の立場では、『迅速な意思決定をしない・させない』『権限(許可等)を振りかざし、細部にこだわる』といったことが、組織に大きなダメージを与えるようです。

一般社員として潜入できた場合

つぎに、一般社員の立場ではどうでしょう。

一般社員の場合

・電話では、間違った内線番号につないで時間を長引かせ、『誤って』切ってしまう
・最もらしい理由をつけて書類やファイルの数を増やす
・指示の意味が理解できなかったふりをして、何度も聞き直して、間違える
・命令を受けた場合、すぐ伝達せず全てが完璧に揃うまで遅延させる
・重要な書類を間違ったファイルに保存する
・自分のスキルや経験は、新人に教えない
・質問を受けた場合、時間を掛けて理解できない説明をする
・とろとろのろまに働く
・仕事は下手くそにやり、道具や機械(環境)のせいにする。「こんな道具では仕事にならない」と不平不満の声を発する
・内部から流れたように、社員・会社の悪い噂を拡散させる

結構具体的ですよね。
『間違える』『だらだらとする』『不満の声を上げる』。
こういったことが、一般社員の立場からは、組織機能を不全にするのに効果的なようです。

また、『スキルや経験を教えない』というのも、ダメージがあります。
「そんなの、言わなくてもわかるだろ!」「常識だろ!」と言っている先輩社員はいませんか?
ちょっぴり要注意かもです。

まとめ

いかがだったでしょうか。

組織機能を不全にするマニュアル『サボタージュ・マニュアル』。
読んでいて感じた方も多いと思いますが、これ、中小企業で日常的に行われていることも多く含まれていますよね。

もちろん、誰も「この会社を潰してやる!」といってやっている人はいないと思います。
しかし、日常の業務の中で、当たり前のように行われている現状もあるかと思います。

もし、会社の機能を向上させたい!と思っているのであれば、この辺を一度見直してみるのもいいかもしれません。

また、このマニュアルの中の行動によって組織がダメになると、気が付きづらい原因もあります。
というのも、これらの行動の中には、一見良さげな感じのこともあるからなんです。
『完璧さを要求する』とか、『早急な決断を避けるよう、他の人々に理性的になるよう求める』とか。
ちょっと見、「そうだよね」ってなりそうですよね。

でも、このなんとなく前向きな感じが、ちょうどいい具合に組織をダメにするんです。

慎重さや完全さは、時には絶対に必要な要素です。
しかし、それ以上に、『完璧でなくてもいいから、迅速に前に進めてみる』という行動が、実は最も組織の活性化に不可欠だということを、このマニュアルは教えてくれているんじゃないかなって、僕は感じました。
進めた先で失敗したら、その時に全力で改善していけばいいんですから。

あなたはどうお感じになったでしょうか。
自社(組織)を見直す一つのきっかけにして頂けたらと思います。

というところで、今回は終了です。
何かの話のネタにでもなれたら、嬉しいです!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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